長崎市恵美須町にある築20年のマンションをリノベーションしました。元は、部屋同士が隣り合わせで縦に並び、手前の部屋を通らないと奥の部屋に行けない、いわゆる「続き間」でしたが、これを一つにつなげてリビングルーム&キッチンとすることで、まずは人気のない「続き間」を改善しました。
もちろん、弊社のリノベーションはそれで終わりではなく、ほかの賃貸にはない特徴が今回は二つあります。一つは、開閉式カウンターテーブルを備えた機能的なキッチン、もう一つは、最近の弊社のリノベーションによく登場する「秘密の部屋」です。
今回つくったカウンターテーブルは、座って食卓として使うには少し不便ですが(座ったときに膝がテーブルの腰壁に当たって座りにくい)、天板が長く広々としているので、たくさんの食材を並べたり、トースターを取り出してパンを焼いたり、コーヒーを入れたり、 作業場としてはとても機能的です。
それに加えて、テーブルの内側は大容量の収納棚になっており、調理器具や食品のストックなどを収納することができます。外側から収納部分は見えないので、外側に生活感を見せなくて済むという効果もあります。
天板の一部は、金具を操作することでワンプッシュで折りたたむことができます(折りたたむとそこを通行できるようになります)。このひと手間がおもしろい。そのおもしろさに多くの工事費用をかけていないことにも注目いただきたいと思います。このような「おもしろさ」は、画一化(極端に量産的な設計)された賃貸市場で競争するにはとにかく重要です。
この部屋のもう一つの「おもしろさ」は、玄関から浴室に向かう通路の突き当りにマガジンラックを設け、それを秘密の扉にしたところ。マガジンラックを押すと、扉が内側に開き、その向こうに秘密の部屋が現れます。部屋を訪ねてきた友人に見せたら盛り上がること請け合いです!(弊社の内見でも盛り上がっております)。
少しでも話題になりそうな、あるいは入居者ご自身に気に入ってもらえそうなギミックをつくることで、少しでも長く住んでもらえることに期待したプランニングになっています(ほかの賃貸にはないので)。
昨今、弊社のリノベーションは、「すぐに入居が決まる」ことよりも「長く住んでいただける」ことのほうに重点に置いています。10年で3回入居者が変わるよりも、10年間一度も入居者が変わることなく住み続けていただいたほうが圧倒的に収益性が高いからです。
国土交通省のガイドラインに照らし合わせると、退去後の原状回復におけるオーナーの負担も多くかかり(次の募集のために内装の美化が必要)、もちろん、入退去による空室期間は収益が減る直接的な要因となります。退去=コストです。
収益を高める方策として、他の多くの賃貸と同じことをしても効果は得られません。たとえば、値引きやフリーレント、ネット無料や家電付きなどのよくある空室対策は、どこの賃貸でもやっているので、そのなかに埋もれてしまいます。ほかとは違う対策(リノベーションなど)をやることを強くおすすめします。
リフォーム後
リフォーム前
間取りを変更しました
施工概要
2DK→1LDK
長崎市恵美須町
築20年(施工当時)
鉄筋コンクリート造
内装工事
57日間(2世帯同時施工)
工事完工前に成約しました。