コロナ禍の影響で需要が減少したこともあり、このところ事務所の空室が目立つようになりました。需要に合わせて用途や間取を変更していくことは必要なのですが、賃料は事務所より住居のほうが安くなることが多いので、一見、収益が目減りするように思えます。とはいえ、もしも入居が決まらなければ収入はずっと0円のまま。今回は、そんな需要減少の状況を見据えてオーナー様が退去後すぐにコンバージョン(事務所から住居への用途変更)を即断! 若葉町にある空き事務所を住居にリノベーションしました。
基本の住居機能として、浴室、トイレ、キッチン、洗濯機置場、洗面台等の水回りをすべて新設。床はあえてフロアタイルを直貼りすることで、事務所の雰囲気をそのままに、ほかにはないスタイリッシュな住居に仕上がりました。一部の壁には、吸音効果のある木毛セメント板(木片とセメントを混ぜ合わせて作ったボード)を使用。セメントなのに木の質感があり、色味もシックです。
ベッドスペースは、格子状の棚で仕切りました。本などを棚に並べれば玄関からの目隠しになりつつ、壁で完全に遮っていないので、ベッドサイドにある窓からの採光を玄関側まで広く取り入れることができます。
単身利用を想定し、キッチンは壁で仕切られたセパレートタイプ(部屋と分離)としました。臭いや見た目にも生活感の出るキッチンをリビングから見えないようにすることで、SOHO(住居兼事務所)のような需要にも対応しています。
元々ベランダがないので、窓際にハンガーパイプを施し、物干し兼オープンクローゼットとして利用できるようにしました。玄関ホールには、靴の収納もできる棚や広い収納スペースもあります。
こちらのお部屋は工事完工前に入居申し込みをいただきました。
リフォーム後
リフォーム前
間取りを変更しました
施工概要
テナント→ワンルーム
長崎市若葉町
築48年(施工当時)
鉄筋コンクリート造
内装フルリノベーション工事
48日間
工事完工前に次の入居申し込みがありました。