秘密のウォーク・イン・クローゼット兼パントリーをつくりました

　長崎市恵美須町の築35年の賃貸マンションをリノベーションしました。コンパクトな建物で、一つのフロアに一世帯。各戸の独立感が高いマンションです。

　今回のポイントは二つ。一つは、リビングルームとキッチンに隣接したウォーク・イン・クローゼットをつくったこと。もう一つは、玄関前の共用ホールの表装デザインです。これだけだと「なんだ、それだけ？」と思ってしまいますが、それぞれにリノベーションならではのおもしろさがありますので、くわしく紹介します。

　まずは、ウォーク・イン・クローゼット。クローゼットとしてはもちろん、キッチンの真横にあるので、パントリー（キッチン収納庫）としても使うこともできます。おもしろいのは、入口の扉を隠したところ。一見、ドアとはわからない「秘密のドア」になっていて、それによって普通のウォーク・イン・クローゼットが「秘密の部屋」に早変わり！　それほどコストをかけずにアイデアでおもしろさを出したところが秀逸です。

　次に、玄関前の共用ホールの表装デザインです。古くなっていた壁紙などの表装をきれいにリフォームして、表札（部屋ナンバーサイン）を木製プレートで制作して照明を当てました。カフェや雑貨屋さんのように、小さな立て看板を地面に置いて表札にする案もありましたが、エレベーターホールや非常階段への通路も兼ねた狭いスペースだったので、残念ながら廃案となりました。

　一つのフロアに一世帯であることが、室内外を一体として全体をリノベーションする発想を生みました。既存の魅力をどう再利用するか、というところがリノベーションの醍醐味だと思います。

リフォーム後

リフォーム前

間取りを変更しました

施工概要