アパート経営で入居者に人気の間取り･設備とは？空室対策で成功した事例を紹介

アパート経営を行うなかで空室率の差は、間取りや設備で大きく異なります。同じ築年数でも、入居者のニーズが満たされている間取りや設備の物件であれば、安定して入居者を確保できるため、賃貸ニーズを知っておくことが重要です。長崎で賃貸経営をサポートしているABC不動産が、人気の間取り・設備について事例を交えつつ解説しています。

アパート経営で押さえておきたい間取りの種類

アパートの間取りは、1R、2DK、2LDKなどのように数字とアルファベットを組み合わせて表されます。数字は居室の数、アルファベットは部屋の用途を表します。たとえば、1Rは1つの居室、2DKは2つの居室です。

アルファベットには、R・L・D・Kなどがあります。RはRoom、LはLiving room、DはDining room、KはKitchenの頭文字です。順番に居室、居間・食事室・台所を表します。アパートに多い間取りとして挙げられるのが以下のものです。それぞれの概要とターゲット層を紹介します。

主な間取りの種類	特徴
1R	・居室が1部屋の間取り。居室の中にキッチンがある。 ・家賃は割安に設定されることが多い。 ・家賃を抑えたい学生や料理をあまりしない単身者などがターゲット。
1K	・居室1部屋とキッチンで構成される間取り。キッチンが独立している。 ・料理中に部屋ににおいが充満したり、玄関を開けると居室が丸見えということは基本的にない。 ・自炊が基本の単身者やプライバシーを重視したい単身者がターゲット。
1DK	・居室1部屋とダイニングキッチンで構成される間取り。食事室とキッチンが一体になっている。 ・居室と食事スペースをわけたい単身者、寝室が一緒でも問題ないカップルなどに向いている。
2DK	・居室2部屋とダイニングキッチンで構成される間取り。食事スペースから独立した2部屋を確保できる。 ・家賃は、1LDKに比べると割安になることが多い。 ・それぞれに個室が必要なカップル、家賃を抑えつつ部屋数を確保したいカップルなどにおすすめ。
1LDK	・居室1部屋とLDKで構成される間取り。LDKとは、居間と食事室、キッチンが一体となった空間のこと。 ・居室・食事室・キッチンが一体となった広い空間を確保できる。 ・家賃が割高になっても快適に暮らしたい単身者、寝室が一緒でも問題ないカップルなどが主なターゲット。
2LDK	・居室2部屋とLDKで構成される間取り。LDKとは別に2部屋を確保できる。 ・寝室を別々に確保したいカップルや子どもがいる3～4人家族が主なターゲット。

入居者を集めやすい間取りの特徴

多くの入居者は、賃貸物件を探すときに間取りを厳しくチェックしています。つまり、間取りの特徴によって入居者の集めやすさは異なるのです。ここでは、入居者を集めやすい間取りの特徴を紹介します。

単身者向けのワンルームでも広さは不可欠

単身者向け1Rでも、ある程度の広さは求められます。現在は家賃が割安でも、15平方メートル程度の1Rは敬遠されるようになっています。自宅時間を大切にする単身者が増えてきており、特にコロナ禍でこの傾向は強くなっていて、昔ながらの1Rの需要が減少しています。

人気のある1Rは、25平方メートル以上の広さがある間取りです。また、ライフスタイルを重視する流れから、デザイン性にこだわる単身者も増えています。さらに、内装のデザインで競合物件と差別化することでも、入居者を集めやすくなります。

ファミリー層にはゆとりのあるリビングを

ファミリー層には、十分な広さのあるリビングを備えた間取りが人気です。家族全員でゆったりとくつろげない間取りは敬遠されており、家族間のコミュニケーションを重視するファミリーが増加傾向にあります。

LDKの場合は、キッチンの種類も重要な評価ポイントになります。家族全員でくつろげる広さ＋対面式キッチンがあるリビングを望むファミリー層も増えています。

トイレ・バスルームは別々が基本に

賃貸物件を探している方が、必ずと言っていいほどチェックするのがバス・トイレです。バス・トイレ一体の物件は、そのほかの条件が良くても敬遠される傾向があります。湯船にゆっくりとつかれない、洗い場をゆったりと使えない、2人暮らし以上だとトイレを使いにくいなどのデメリットがあるからです。

お風呂で一日の疲れを癒やしたいと考える方は少なくありません。入居者に人気のある賃貸物件をお考えなら、バス・トイレは別々にするべきでしょう。

キッチンや室内洗濯機置き場など快適な生活動線

賃貸物件探しを本格的に始めている方は、部屋の第一印象だけでなく部屋の過ごしやすさもチェックします。したがって、生活動線も重要な評価ポイントになります。生活動線とは、部屋で生活する人が部屋の中を移動するときに通るルートです。

生活動線が悪いと料理・買い物・掃除・洗濯などを効率よく行えないため、暮らしているだけでストレスが溜まります。基本的には、家事を担当する人が厳しくチェックするポイントです。家事などに配慮された快適に暮らせる間取りは入居者に人気です。

クローゼットなど収納力のある物件は人気

収納力のある間取りや設備が備わった物件は、すっきりとした生活環境を保てるため人気です。収納力が低いと、すぐにモノで溢れてしまいます。

・玄関に十分な収納スペースがないと靴や傘で足の踏み場がなくなる
・キッチンに十分な収納スペースがないと食器で作業スペースが圧迫される

などがイメージされるような物件はNGです。寝室にウォークインクローゼット、玄関にシューズクローゼット、キッチンにパントリーなどを備える間取りが人気です。

入居者が求めているのはこれ！人気設備ランキング

設備の内容によっても、入居者の集めやすさは異なります。全国賃貸住宅新聞が発表した人気設備ランキング（2021年）のなかで【この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居者が決まる】の結果をもとに、入居者が求めている設備を紹介します。

インターネット無料は必要不可欠

入居者からのニーズが高いインターネット無料は、人気設備ランキングで6年連続1位を獲得しています。高く評価されている理由として、ビデオオンデマンドやリモートワークの普及による通信量の増加などが考えられます。

今後もこの流れは加速すると考えられており、インターネット無料の賃貸物件は、周辺物件より3000～5000円ほど高くても入居者が決まりやすくなります。競合物件と差別化できる設備の1つでしょう。

セキュリティ面を気にするユーザーが増えた

オートロック・防犯カメラなど、セキュリティ関連の設備も人気を集めています。オートロックは、単身者向け物件、ファミリー向け物件で上位にランクインしています。できれば設置してほしい設備と捉えられているのでしょう。

オートロックの賃貸物件は、周辺物件より3000～5000円ほど割高でも入居者が決まりやすいのが特徴です。防犯カメラは、単身者向け物件で人気があり、とくに1人暮らしの女性などから支持されていると考えられます。

浴室乾燥や追い焚きなどの水回り

浴室換気乾燥機能や追い焚き機能など、水回りの設備も人気を集めています。室内に洗濯機を設置する人が増えたため、室内洗濯機置場は単身者向け物件・ファミリー向け物件を問わず人気が高くなっています。昔ながらの室外洗濯機置場の場合、競合物件との差別化は難しいでしょう。

浴室換気乾燥機も同様に支持されています。浴室換気乾燥機が設置されている物件は、周辺物件より1000～2000円ほど家賃が高くても入居者が決まりやすい傾向にあります。追い焚き機能は、家族で順番に入浴するときに欠かせないためファミリー向け物件で人気です。

古い間取りのアパートを再生！賃貸物件のリフォーム事例

今回紹介した間取りや設備を備えた物件は入居者から人気があります。築古などで条件を満たせない物件は、リフォームやリノベーションを検討のも空室対策になります。参考に、ABC不動産の間取り変更を行った事例を紹介します。

今回施工した物件は、リノベーション後にすべて満室となり、空室対策として成功しています。

事例1：2部屋をつなげるリノベーション

築34年の1DKを1LDKに変更した事例です。2部屋を1部屋につなげることで、昔ながらの間取りを現代的な間取りに変更することに成功しています。新たなベッドルームには、ウォークインクローゼットと書斎を設けています。

事例2：上下4部屋つなげてメゾネットタイプのお部屋に

築34年の1K4部屋を、ファミリー向け3LDK・メゾネットタイプに変更した事例です。メゾネット化により、他の物件にはない独自の魅力が生まれています。内装にこだわることでカフェのようなおしゃれな空間に仕上がっている点も魅力です。

事例3：テナントから住居へ変身したリノベーション

築35年のテナントを居住用の1Rに変更した事例です。テナントの構造を活かし抜き天井にすることとオリジナルキッチンを設置することなどでお洒落で無骨な空間に仕上げています。1Rでありながら広めのウォークインクローゼットを設けている点も魅力です。

長崎で古い間取りのアパート・マンションの空室対策はABC不動産

間取り・設備は、入居者の集めやすさに大きな影響を与えます。空室率にお悩みの方は、これらの変更を検討するとよいでしょう。ABC不動産は、アパート経営の物件リフォーム・リノベーションに対応しています。

また、専門家目線で競合物件と比較して必要な施策を洗い出す無料診断も実施しています。長崎でアパート経営にお悩みの方は、ABC不動産までお気軽にご相談ください。